2008年1月27日

「4合を午後6時に炊き上がるようにセットしておいて」には Leadership の全てがあるお話 -11- まとめ

まとめよう。

今後、日本は技術立国として立ち行かなくなるだろう。
コンテンツとか研究開発はごく一部の人間にしかできない発想力を必要とするので主力産業とするのは論外だ。となると残るのは「繰り返し経験をつむ事で得られる技術」でしか技術立国化できないが、これに関しては月1万円レベルの給料で働いてくれる人口が20億人もいて、この労働力供給は向こう20年ぐらい衰えそうも無い。と言う事は、日本の「新人技術者」が OJT を積む場は無い、と言う事だ。

そこで、Leader立国と言う発想が出てくる。20億の労働力と戦うのではなく、彼らを指導する立場に建ち、彼らを率いて産業を組み立てていくわけだ(悪い表現を使うと、彼らの上前をはねる、となる)。

しかし、Leadership 教育を今の学校・教師システムに期待する事はできない。昔は四書五経という「Leadershipの教科書」を読み・解説できる者の事を「先生」と呼んでいたが、今の教師は単なるエンジニア開発組織の末端部員に過ぎず、彼ら自身に Leadership に関する意見も何も、持っていないからだ。

と言うわけで、Leadership教育は家庭に任されることになる。ここで、「そんなのどうでもいいわよ」と判断を下すと、子供は Leadership Divide というものに直面する事になる。つまり、Leadership を学んだものは栄え、学ばなかったものは月1万の20億人を賃金のライバルとせざるを得なくなるのだ。

じゃぁ、家庭で Leadership 教育って何をすればいいのさ…実は、単に普通のお手伝いで十分だ、と言う事になる。ただし、ある程度「タスク達成に対する障害物」が無くてはいけないが。
その意味では、一人っ子はよくないかもしれない。「手伝いを邪魔する弟・妹」もいなければ、「手伝いを邪魔してやる兄・姉」もいないからだ。親自身が上手に「障害物」にならないと、効果がまったく無くなってしまう。
重要なのは繰り返す事で信頼関係を築く事。その意味では、お母さんと言う存在の方がこの教育には圧倒的に有利である。と、同時に、Leadership という観点からすれば、

子育てをしていると仕事に不利などというのは真っ赤な間違い

子育てにおいて Leadership について十分経験を積んだ女性は、サラリーマン生活でエンジニア・ノーメンクラーツとしての訓練しか積んでいない野郎どもよりもよほど優秀であり、その経験は大勢の人間を引っ張っていく仕事になればなるほど、有利に働くはずなのだ。

# ちゃんと Leadership を意識せずに子育てをしてきた女性はもちろん不利だろうが、
# それはろくに勉強もしてこなかったサラリーマンが役立たずなのと同じである。