5. 子供が依頼を遂行している間、あなたは彼らのそばにいる…も同然さて、最後だ。
1-4までの事をすべてきちんと行ったとしよう。特に4の「結果に対してフィードバックをかける」をしっかりと行ったとしよう。その上で、また「ご飯を炊いておいて頂戴」というお願いをしたとする。
基本的に子供は同じような事を同じように行うだろう。
計量し、洗米し、水を張り、炊飯器にセットし、炊飯器をセットし、スイッチを入れる。
問題は、この際の子供の心境だ。特に水を張っている時。
きちんと信頼関係が作られているならば、この子供はおいしいといってもらえるようにするために、水の量を細かく加減するはずだ。もちろん、その結果が成功かどうかはともかく、そのように考えて行動するはずだ。
「ちょっと目を離すとすぐ悪さをして…」
というこの台詞は、子供を評する親からも、部下を評する上司からも聞かれるが、この両者に共通するのは、
目を離している間、(子供|部下)は(親|上司|お客様)の事を失念する
という点だ。しかし、きちんと1-4までを行っていた場合、(子供|部下)は少なくとも手伝いをしている間・仕事をきっちり仕上げようというモチベーションが出ている
・(親|上司|お客様)がその場で監視していなくても、相手の事を考えて行動している
という2つの条件をクリアしている事になる。
「女性は子供に縛られる」と言う。しかし、このことを見れば、正しくは「子供に縛られる」のではなく、
子供に対する Leadership が取れていない
のだと言う事が判る。Leadershipが取れていないのであれば、子供は暴れ、部下は仕事をしないだろう。そこには何も違いは無い。逆に Leadership が取れていれば、たとえ親自身の目が離れていても、その間にやるべきことを与えれば、コントロールは取れるのだ。Leadership をとるには 1-4 までのステップが重要であり…と言う事は、定期的に、小さな仕事を頼む(別に小さくなくても本当はいいのだが)事そのものが、Leadership を維持する上で不可欠だ、と言う事が判るだろう。
Leadership をとる事で仕事を頼めるようにする、と言うのは実は一面的な見方でしかない。仕事を頼む事によって Leadership が取れるようになる。
たまに「Leadership を取れるようになったら昇進させてやろう」とバカな事を言う人がいるが、
Leadership を取るには
仕事を頼める立場に立たなくてはいけないのだ
仕事を頼める立場に立たなくてはいけないのだ
ガソリンエンジンを動かすには最初にスターターが必要なのと同様、Leadership もスターターが必要なのだ。このスターターなしで Leadership を手に入れるのは、ものすごく小さな micro start からはじめる必要がある。
権限を与えずに「Leadership を発揮して成果を出せ」と寝言をいい、その結果が出ないと「部下が無能で」と嘆く人が多いが、そのような人間には一切の同情は無用だ。部下が無能なのではない。権限を与えていないその人が無能なのだから。
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