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2008年10月26日

東大合格生のノートには汚いものもある

『東大合格生のノートはかならず美しい』
えー??! うっそだー!?
それがタイトルを聴いた瞬間の感想。だって自分のものでこそ無いが、東大生のノートなら知ってる。家族にいるからだが。綺麗でもなければまとまってもいないぞ。

東工大生のノートも知ってるし、早稲田・慶応の理工学部合格者のノートも知っている(これは全部自分)。東大生に輪を掛けて汚い。

と言うわけで。何を勘違いしているんだろう??! と思い立って本を買ってみてみました。一瞬で納得。著者である「太田あや」はノートには3種類もある事を知らないらしい。知らなかったら、そりゃ勘違いするわ。

と言うわけで、せっかくの受験シーズン突入期。ノートの種類と共通する特徴についてちょっと書いて見ましょう。


まず、ノートの種類から。ノートには大雑把に3種類あります。

  1. 資料的ノート

  2. 答案用紙的ノート

  3. メモ


資料的ノート


『資料的ノート』というのが、『東大合格生のノートはかならず美しい』という本で集めているノートです。自前の参考書のようなものですね。確かにこの手のノートは長く保存するものですし、丁寧に作るでしょう。もしあなたがこの手のノートを作るタイプならば。

そう、本質的に資料を作らない人のほうが多いんです。だってそんなのは参考書でいくらでも代替が利く。適切な参考書をいかに最初に吟味して選ぶか、そこをちゃんとやっていればこの手の資料は作らなくてもいい。

逆にこの手の資料を作るタイプの人は「資料を作る過程で」物事を覚えていく。なのでこのタイプのノートを読み返しているとき、その人は実際には
「そのノートを作っている自分をリフレインする形で記憶を更新している」
のであって、そのノートに書かれていることそのものを覚え直しているのではない、と言うことも念頭に置いた方がよいでしょう。

答案用紙的ノート


『答案用紙的ノート』は問題集を解くためのノート。問題集を解く時に使うノートです。これは単に問題を解くために使うのではありません。自分がどのようにして問題を解いたのかを分析するためにも使います。

答案用紙的ノートを普段のノートと分けていない人は意外と多い。しかし考えて見れば『資料的ノート』の中に、問題集を解いた結果が混ざっているのは読みにくい。『答案用紙的ノート』の中に『資料的ノート』が挟まっているのも(いろいろカンニングが出来て)都合が悪い。なので、ノートとしてこれは独立させる必要があるのです。

メモ


『メモ』は、授業などで使うノートです。授業中と言うのは授業の流れに応じて先生の説明を記録したり、与えられた問題を解いたり、暇になったら落書きしたり…と実に無茶苦茶な使われ方をするものです。なのでメモ用ノートは『資料的ノート』『答案用紙的ノート』のいずれとも分けなくてはいけません。




さて。殆どの人は『メモ』タイプのノートしか持っていないのではないでしょうか?
これに対して、『東大合格生のノートはかならず美しい』で集めているのは資料的ノート。そりゃこの2つを比較したら「東大に合格する奴のノートは違うんだなぁ」と勘違いするでしょう。

でも実際には「別のノートを見せられている」から違うに決まっています。投入する力が違うんですから見てくれからして違うに決まっている。

「なるほど。じゃぁ全く参考にならないのか」

そんな事はありません。資料的ノートとして見るならば十分参考になるでしょう。あと全体でなるべく共有するべき特徴があります。

  1. 余白を十分に取る

  2. 区切りを大事にする

  3. 丁寧に書く

  4. バインダーを使わない(メモは「なるべく」。残り2つは「絶対」)


最初の3つは『東大合格生のノートはかならず美しい』でも述べられていますね。


余白を十分に取る


余白はノートの表面を眼が流れていくときに、自分にとって重要な情報がどこに書かれているのかを知る重要な手がかりです。無駄に文字を密集させたノートは読みづらく、故に読むのに時間がかかります。「資料」「メモ」の2種類についてこの性質が重要なのは言うまでもありません。

「答案用紙」タイプでもこの性質は重要だ、と言うのを知らない人が多いのが問題です。問題を解く場合、特に大学受験の数学は、条件分岐と部分証明の繰り返しが頻発します。極めて煩雑な作業で、途中で気が遠くなる。このときに見通しの悪い回答だと、証明するべき内容を1つ2つすっ飛ばしてしまう、などのミスが発生します。ほんの数分未来の自分がミスをしないようにするために、視認性の高い回答を書く必要があるのです。

あと、もう1つ。「答案用紙」タイプは問題を解くだけでなく、自分がどのように問題を解いたのか、その分析にも使います。このため分析段階で特徴などを見つけ出し情報を記載する空間もなくてはいけません。このためにも余白は十二分に取る必要があるのです。

私の場合、「答案用紙」の場合、キャンパスノートタイプにし、右半分しか使いません。左半分はメモ用。バインダーにしないのは「左右でワンセット」だからです。

区切りを大事にする


『東大合格生のノートはかならず美しい』では、見開き単位での区切りについて述べていますが、ノートそのものの区切りと言うものも同じように大切にしているはずです。どのジャンルでもサブジャンルと言うものがありますが、それらの単位でノートはまとまっているでしょう。

ようするに「この内容を知りたければどのノートを見ればいいのか」という段階で混ざらないようにしてあるわけです。

なので、ノートのページ数は少ない目に、冊数は多い目に、というのがノートを買う段階でのコツになります。

答案用紙タイプの場合、答の区切り、と言うものも大事になります。特に数学の証明問題は、
1) 問題の分割
2) 各部分問題の解
3) 全体をまとめ直して問題全体に対する解にする
という3段階に分割できるものです。1,2,3がそれぞれどこからどこまでなのか、2は各部分解がどこからどこまでなのか、判るように記載するべきです。これには「余白」も大事になりますし、「丁寧に書く」事も大事になりますが、同じぐらい「区切り」単位で証明等を離して書く、などの対処にも繋がります。


他に面白い『区切り』として、物理の力学と数学を混ぜるというのもあります。

ご存知の人はご存知の通り、微積分とベクトル・行列はそもそもニュートン力学を表現する上で必須の知識です。逆の言い方をすると、微積分と線形代数を先に、ニュートン力学を後に勉強すると苦労が大幅に減る。この場合、力学と数学を別々に勉強してしまうと逆に苦労が増える。なのでこの2つはわざと「物理・数学のように区切らずに」ノートを作る。

丁寧に書く


メモは比較的走り書きにするでしょう。資料は丁寧に書くのは(後で見直すことを考えれば)当然です。
答案用紙も実は丁寧に書くべきです。これは最終的に他の人に見せ、それによって採点を受ける答案を書くための練習台だからです。字が汚くて☓というのがうれしい人は、そうそういないと思います。

丁寧に書いていれば綺麗かどうかはともかく「読み易い字」を早く書くことができるようになりますしね。その意味では「丸文字」等の変形文字は使わないことも重要です。

バインダーは使わない


「余白」の部分ですでに説明しましたし、『東大合格生のノートはかならず美しい』にもありますが、資料・答案用紙型のノートは「見開き単位で」埋めていくものです。

しかるにバインダー型ノートは「紙単位」で管理するもの。見開きの左右がばらばらになってしまう危険性があるので、資料・答案用紙についてはバインダーを使わないほうがよいのです。

一方でメモは片面単位で使うことも出来ますし、1枚単位で追加削除できる方が利便性が高まります。なのでこちらはバインダーでも構いません。ただし、ノートはバルクで買うとどんどん安くなるので…気分転換以外の理由でバインダー型を併用するメリットはあまりありません。




というわけで。以上の条件をちゃんと満たしていればOK。インデックスなんて無くても構いません。文頭が揃ってなくてもOK。全く問題はありません。

ちなみに。
この本は「コクヨ」の CAMPASノートのニューバージョンの広告を兼ねています。が、私に言わせれば、ドットを打つよりもプロジェクトペーパー(7mmぐらいの方眼用紙)でノートを作ってもらった方が、よほど使いやすいと思いますね。これを2x2を1枡として使っていく。そのほうが快適なノートが作れます。

2007年5月6日

マークシート用鉛筆-6- 代替物

そんな鉛筆を器用に削るなんてできない

という意見があるかと思います。事の真偽はともかく、確かに

今頃こんなもの発見してもナイフで鉛筆削る練習している暇なんかあるか


というのはあるかと。

マークシートの一大利用タイミングである神奈川方式と言われるアチーブメントテストは廃止されたらしいので、それはめでたいのだが、まだセンター試験とか、企業の採用試験とか、頭痛の種はいくらでもある。そして、この手の「最後の手段」に関する調査は、最後の最後までやらないものだからね。

というわけで、鉛筆を削る代わりになるような何かは無いのか? というのが今回のテーマ。
いくつか手がございます。えぇ、奥様、ございますとも。
ただし、お値段が少々張りますことよ (^o^)。


1) 全芯鉛筆
奥様、サクラ クーピーペンシル をご存知でしょうか? えぇ、あの全部が芯になっている色鉛筆でございます。あのような鉛筆があれば、太い目に削っておけば、今回の鉛筆と同じように使えるとは思われませんか? 単純に太く、太く削るだけであれば、通常の鉛筆削りでもできるはず…。

ございますとも。少なくとも Faber Castell の PITT GRAPHITE 2900 の HB というものがございます。伊東屋や紀伊国屋、東急ハンズなどであれば入手可能か、少なくとも数週間のうちに輸入してくださいますでしょう。また、Faber Castell でなくてもいくつかのメーカーがこのような鉛筆を作っていたかと思います。到底、鉛筆の値段とは思えない単価ではございますが、それでも10本買ってもせいぜい2000円程度でございます。

なお、サクラクーピーペンシル 自身をマークシートにお使いになるのはお勧めできません。基本的にマークシートは反射型といいまして、特定の方向から光を当てて、反射光を別の角度から読んで濃淡を調べるのが基本機構ですが、色鉛筆は全般的に油分の含有率が高く、角度と塗り方によってはきれいに反射してしまって、読み取らなくなる危険性があるのでございます。あくまでも「通常の鉛筆と同じ芯で、全芯鉛筆」をお使いになるのがよろしいかと思われます。


2) 極太シャープペンシル
製図用シャープペンシルというものがございます。製図用に所定の太さの線が引けるよう、なおかつ一般筆記用と異なり定規等を当てるための芯繰り出し部が長い目に作られているシャープペンシルでございます。このようなものの中には、0.3mm, 0.5mm, 0.7mm, 0.9mm と 0.2mm 刻みで多種ございます。
ステッドラー社はそのような製図用品を作らせたら1,2を争う名門でございますが、そこの
ステッドラー・シルバーシリーズ シャープペンシル
というものに 2.0mm という芯の太さを誇るシャープペンシルがございます。これであれば、お望みの効果が得られるに違いありません。 2.0mm と申しますのはほとんど鉛筆の芯と同じ太さでございますから…。
ステッドラー以外に 伊東屋、ロットリング などのブランドもあるようでございますね。

ステッドラーのこのシャープペンシル、画材・製図用品店でもなかなか品薄なようでございますが、少なくとも たまプラーザ東急SC の 5F 文房具売り場には数本残っているのをこの目で確かめてございます。
価格も本体が 1050円、芯がHBなどで 6本 210円ほど。

ただ、先端が大きくなっているため、相対的に衝撃に弱い、と言う弱点がございます。取り扱いは丁寧にお願いいたします。なにしろ、壊れてしまった場合の替えは、通常の鉛筆やシャープペンシルほど容易ではございませぬゆえ…



マークシート専用鉛筆・消しゴムセットなどというものも売っているらしいのですが、それは普通の鉛筆と普通の消しゴムじゃん、それじゃつまらない…と言うわけで、ちょっと効率の良いやり方をまとめてみました。

少なくとも私自身が使った記憶があるので、今から 24-5年前には存在するノウハウです。もしかすると、一部のマークシート成績上位者の中にはこの業を使って、最後の 5点、10点を稼ぎ出している人もいるのやもしれません。

マークシート用鉛筆-5- 効能

さて、この鉛筆の効能について述べよう。そのためにはまず、マークシートのおさらいを。とはいえ、マークシート読み込み機を作った事は無いので、多少の間違いは許してください。


大抵の受験用マークシートと言うのは、左の図のように楕円形の中に A とか B とかの選択肢(1,2,3 かもしれないし、あいうかもしれないが)が書いてあって、正しい答えのものを鉛筆で塗りつぶせ、と言うことになっている。

で、これはどの欄がマークされているのか、機械で読み取って、その結果を元に採点するわけだが、いくらなんでもマークシート用紙を1つ1つ、デスクトップスキャナーで読み込むわけではない。どちらかと言うと PFU の ScanSnap のようにシートフィーダーを経由して、コピー機のような感じでゴリゴリと読んでいくわけだ。


すると、いくら機械精度が高くても、左の図のように、楕円形の中だけを検出し、その外はまったく検出しない、なんて判定システムは作れない。いや、作れなくは無いだろうけれど、ものすごくゆっくりとしか読み取れないだろう。





一応、周辺部には位置決めのためのしるしがたくさんついているけれども、現実問題としては、左の図のように楕円形を含むなんらかの形状があって、その中の一部が一定量以上塗られていればOKという判定ルールになっているはずだ。ツーかそれ以上複雑なことを判定している暇は無いはずだ。


一方で、大抵のマークシート型問題は3択や4択になっており、2つの印にマークがついているだけでもNGであることがほとんど。

つまり例えば左の図のようにAの楕円からはみ出していても、Aを囲む判定用の箱からはみ出していなければOK だが、





このようにAの楕円以外塗られていなくても、Bの判定用の箱まで塗られていると、読み取り精度の関係で、AとBの両方を塗ったことにされてしまう危険性がある、と言うことだ。

「楕円の中だけを塗れ」
「はみ出さないようにしろ」
とくどいほどいわれる理由はここにあるわけだね。


さて、このような領域に対して、シャープペンシル(0.5mm芯)で楕円の領域を塗ろうとすると、どうなるだろう?私の場合、こうなります。

1. まず、楕円の外周に沿って一周楕円を描きます。これが基本の外枠。


で、一周した後、最も動かしやすい方向に左右させながら(なので、微妙に右上と左下の間を往復する感じになるんですが)、この楕円形の中を塗りつぶしていく。


このやり方、大雑把に5-6秒かかって1つの楕円を塗りつぶすことになります。この塗り方は、少なくとも高校時代は周りに比べて結構良いタイムを出していた気がします。と言うことは、これを読んでいる皆さんも大抵、楕円1つに5-10秒ぐらいかけているのではないでしょうか?

このやり方は弱点がいくつかあります。

弱点1: 正確に塗りすぎ。
先ほども言ったように、正確に楕円形に塗る必要は無いのですが、なにぶんペン先が細かいため、「正確に塗れてしまう」のです。もう少しラフに塗って、その代わりスピードが出せるのならば、そのほうがよいはずです。

弱点2: 塗る面積が、ペン先の大きさに対して広すぎ。
0.5mmのシャープペンシルは、最も広く使われているものですが、この楕円形は大抵横幅が 3mm以上、縦方向も 5mm 以上あります。楕円形ですから 6*10=60倍と言うわけではないでしょうが、ペン先のおおよそ40倍もの面積を塗りつぶすのは、明らかに戦略として間違っています。


というわけで、これが、今回のマークシート用鉛筆だとどうなるか。もちろん、塗り方にもよるのでしょうが、私はこうやっている、という例を。

1. まず最も広くぬれるように鉛筆を持った状態で左図のように楕円の左半分に沿って、塗ります。





2. で今度は右側に沿って塗ります。








3. 最後に真ん中を塗りますが、芯の太さ(正確には、間違って削っちゃった量)によって、一発ですむ場合もあれば、2度縦塗りをする必要がある場合もあります。




このやりかた、私の場合ですと、芯の状態にもよりますが、 2.2秒から 3.0秒ぐらいでマークし終わります。大雑把に 1/2 の時間、2-3秒のタイムが短縮できるわけです。


「2秒なんてたいした時間じゃないな」
などと言うなかれ。

TOEICのリスニングコースですと、この2秒の間に次の問題の設問部をちょっと眺めることができます。これをやるかどうかで、設問文を読み上げている際に、何を覚えて何を忘れても構わないのか、その心構えができます。

同じくリーディングコースですと、全100問(ちなみにリスニングも100問)あるわけですが、合計で200秒= 3分も時間差ができます。リーディングコースは 75分しかありません。1問0.75分 = 45秒で解かなくてはいけないはずなのですから、3分差があると4問余計に解けることになります。


いや、仮に解けなかったとしても、「ラスト3分はあきらめて全部Aを塗る」暇ができるわけです。所詮マークシートは、四択であればマークしているだけで確率 1/4 で当たります。もちろん、TOEICのスコアはこのことを念頭において割り振られていますが、逆に言うとここで何もマークしないとひどい点数になるわけです。

同じことは、マークシートを使っているあらゆるテストについて言えます。「何もまったく手が出せなくて、時間があまりまくっている」場合はともかくとして、「あともう少し時間があれば…」という場合(実はテストと言うのはそういうケースが大多数になるようにレベルを設定するものなのですが)、1個当たり数秒しかメリットが無かったとしても、積算した時間は相応に意味のある時間になるものなんです。

えぇ、おかげで、今回の TOEIC も、安心して「勘を働かせる」時間が稼げました。
# あっ…

2007年5月5日

マークシート用鉛筆-4- 作り方の弐

続き。

今度は左の図のように削っていく。芯を削らずに木の部分を削って芯を露呈させていくのだ。













ただし、この例は削りすぎ。

90度回した写真がこれだが、芯が削れてしまっている。

本当はここまでは削ってはいけない。

芯の周りにある木の部分を剥がして、可能な限り芯をそのままの形で露呈させたいのだ。そのためには木の部分をまず荒っぽく削りだしておく必要がある。

とはいえ、まぁ、よくある失敗ではある。







ちなみに、斜めから見た図がこの2つ。





ここまできたら、後は具体的な説明がしづらくなる。

ここからは芯を露呈させるために芯にまとわりついている木の部分をこそげ落としていくだけなのだが、その過程で再度芯も含めて削りだしたほうが楽な場合もある。

その辺は実は「適宜やってくれ」としか言いようが無い。





で、露呈させるとこうなる。
これは「人差し指で押さえる面」側からの映像だ。

よく見ると芯が少し削れてしまっているのがわかるが、これが少なければ少ないほど良い。



さて、ここまできたら、あとは「仕上げ」。

と言っても何をするでもない。この鉛筆を使って何度か「太い線」を引っ張るだけだ。その過程で芯の先端のでこぼこが適度に削れる。



ある程度使って、芯が短くなってきたら、ここまでの工程を繰り返せばよい。基本的に周囲の木の部分を削ろうとするのが主眼で、芯を削る量は最小限にとどめるよう、注意すればよい。

2007年4月29日

マークシート用鉛筆-3- 作り方の壱

では作り方。

まずは右の図のように鉛筆を削ることからはじめる。と言っても、この図だと逆にわかりづらいかもしれないが。

その場合はその次の写真を見て欲しい。これはとりあえずすっぴんの鉛筆に対する第1ステップの削りを途中まで入れた所だ。

通常の削り方であれば角を削っていくのだが、今回は平らな縁に平行に削ることからはじめる。右の写真はまだ芯が出ていないが、最終的には芯が出るまで削り、ちょうど 180度反対側も同じように削る。

こうやると芯の所で一直線(に近い)部分ができる。これが六角形をした鉛筆の「平らな面」と平行である事が大切だ。

鉛筆を持つ際には、人間は指、特に人差し指を6つの平らな面のどれかに乗せる。力を入れる場合は、この人差し指を使って芯を紙に押し付ける。ここで、この人差し指を乗せる面と芯を削って作る線が平行でないと、力が芯に均質に、平行に伝わらない。

従って、この最初に削る2面はどうしても鉛筆の平らな面からスタートしなくてはいけない。これが通常の鉛筆の削り方との最大の違いだ。

で、とりあえず反対側も同じように削る。

この段階ではまだ芯は表出していない。

ここからさらに削り込んでいく際に、2つの面の交差ポイントが芯のほぼ中央を通るようにしないと意味がない。その位置決めのために一旦左右のバランスを見るためだ。








で、これをさらに削り込んでいって最終的にはここまでもっていく。水平方向から見るとこんな感じ。




































斜めから見るとこう。












で、ポイントは上から見た場合にこうなっていること。
わかるだろうか? 芯の所で完全な線を出す必要はないのだ。どうせ描いていく過程である程度削れるしこれぐらい中央に近ければ多少ずれても太さにそうそう変わりはない。無理やり先端を尖らせるのではなく、ちょっと余らせる感じぐらいがちょうど良い。

さて、ここから先のステップだが…

実は芯を削るのはここまで、と考えて欲しい。ここから先は、木の部分を削って今削り上げた芯を気の軸から露出させていく作業になる。木の部分を取って上げないと、このままではほとんど描けないからね。

これはあくまでもイメージで、実際には芯をある程度削る羽目に陥るのだが(いや、木の部分を削っているつもりで勢いあまってしまうものだし)、とりあえず、ここから先はしばらく、芯は削らない事を意識して欲しい。

なお、芯の先端部分の微調整は最後にもう一度行う。ここの段階では気にしないように。

マークシート用鉛筆-2- 準備するもの

論より証拠。とりあえず1つ作ってみると、効能も説明しやすい。というわけで、とりあえず右に大雑把な設計図を載せた。

見てのとおり、芯をある方向からは斜めにけずるが、90度まわした角度から見るとまったく削っていないようにするのが最終目的だ。すると紙に接するのが「点」ではなく「線」になる。この線が紙に接した状態で鉛筆を手前に引くと、面が塗れることになる。


準備するものは次のとおり:
  • 新しい鉛筆
これは普段よりも一回り軟らかいものの方がよいと思うが、好みだ。鉛筆を普通に削ると、普通の使い方では紙と芯が点で接している。これを線で接するように削るので、同じ濃さで描こうとするとよけいに力が必要になる。圧力が分散するからだ。踏ん張って書くのでは意味がないので、私は一回り軟らかい物を使うことにしている。HBならばBを、Bならば2Bというのがちょうどよい辺りだろう。何種類かの硬さで作ってみて、試すのが一番だが、そこまでお金をかけていられない(といっても1本60円しないだろう?)のであれば、1回り軟らかいの、というルールを使えばよい。最近は HHB とか HBB とかいう硬度の鉛筆もあるらしいが、はっきりいって使っていないので判らない。

普段より一回り高級な鉛筆を使っておくと、さらによい。上質な鉛筆は、芯の砕け方が一様なので紙を接している部分ごとの色むらが出にくいのだ。マークシートを塗る場合には色むらがないと一発で塗ることができるが、ムラがあると何度も塗りなおす必要が出てしまい、意味がなくなる。
個人的には三菱の HI uni が大好きだが、あれは眩暈がするほど高いのが玉に瑕だ。一本100円以上する。こんなときでないと買えない。

芯が通常の鉛筆よりも一回り大きいものがある。必要な硬度のものが手に入るならばお勧めだ。基本的に芯は太ければ太いほど使いやすい。太い芯は削れば細くなるが、細い芯はどう頑張っても太くならない。クーピーの色鉛筆のようなものが鉛筆で出れば究極だなぁと思うのだが…。

  • よく切れる、薄いナイフかカッターで、刃の面が広いもの
当たり前だが、上の設計図のような形に鉛筆を削ってくれる鉛筆削りは存在しない。あるなら、誰も知らない、なんてことにはならないだろう?

で、手で鉛筆を削ることになる。とりあえず刃渡りが長く、薄いナイフが鉛筆を削るには都合がよい。刃物はよく切れるほうがむしろ安全なので、「よく切れる」という条件は本来蛇足だが、このことを知らない人が多いので一応書いておく。

ナイフなどで鉛筆を削る方法をまず学習しておいて欲しい。間違ってもマークシート用鉛筆からはじめないように。マークシート用鉛筆を作る際には、通常よりもちょっと力が必要なので、正しい削り方を知らないと手に怪我をしかねない。正しい削り方ができるようになれば、よく切れる刃物であれば鉛筆を削るのは決して難しくない。鉛筆をナイフで削る などのページを参考にして欲しい。なお、このページだと良くわからないが、ナイフで削る際には
  1. 軸を削る段階では、ナイフではなく鉛筆を動かす
  2. 芯を削る段階ではナイフを立てて、芯をこそげるようにして削る
のがコツだ。

カッターであれば、刃をケチらなければ良い。私の場合、通常のカッターを使うならば、3つ分の刃を使い、鉛筆1本を削ったら3つ分一気に捨ててしまうようにしている。通常よりも一回り刃渡りの広い奴があるが、個人的にはそちらを使っている。これならば刃は1つ分でどうにかなる。1本削ったら刃を捨ててしまうのは変わらない。これは安全のためなので、ケチらないように。生半可に切れない刃物は本当に危険なのだ。

クラフトナイフの刃渡りの大きめの物を使う、というのも手だ。やはり刃は早めに交換することが重要になる。
あとは、削りかすが飛び散らないように新聞紙を敷いてからはじめるとか、ナイフを使っているので人が周りをうようよしていない所でやるとか、そういうのは各自意識して欲しい。

マークシート用鉛筆-1- とはそもそも何か

受験ハックとかでかねないよな、とか書いたので自分でも持っているものを1つさらすことにする。マークシート用鉛筆というネタだ。てっきりこれは広く知られていると思っていたのだが、どうやらそうではなかったらしい。なので、ここに書いておこう。


ようするにマークシートを塗りやすいように削った鉛筆を用意してマークシート型受験に備えよう、という話だ。鉛筆を馬鹿正直に先端が尖るように削るのではなく、マークシートのマークが塗りやすいように先端の形状を変える。論より証拠、右の図のように削る。ちょっと下手なのはご愛嬌だ。

するとマークを塗るのにかかる時間が少しだけ短くなる。この1秒、2秒が最後の1問分の時間を稼いでくれることがある。


このネタのオリジナルが誰なのかはわからない。私は自分で思いついて実行したのだが、後で同じことをやっている人が何人かいることを知ったので、私が最初ではないことだけは確かだと思う。これを思いついたのが高校2年の頃だから…1982年ぐらいだと思う。ちゃんと覚えていないが。

これは今まで結構役に立っている。私の代で言う「共通一次」はマークシートだし、東京理科大を受けたときも大半がマークシートだった。就職してからもTOEICのようなテストもマークシートだ。実際、2007/04/27(金) も TOEIC を受けたばかりで、その際にはこの鉛筆を久しぶりに作ってテストに臨んだ。結構ヒヤヒヤものの状態だったが、この鉛筆のおかげでほんの少しだけどゆとりができたと思う。


マークシート用鉛筆を作るのには1本平均10分ぐらい時間がかかる。新品から削りだすから、というのもあるし、慣れないから(慣れるほど大量生産しないから)というのもある。テストを終了してから再び削るなら、1本1分かからないだろう。通常のテストであれば5本もあればよいので、作るのに1時間。テストとテストの間のメンテナンスに5分ぐらい考えればよい。

シャープペンシルに比べると恐ろしく時間のロスがあるようにも見える。ただし、シャープペンシルを使うと試験中に時間のロスが発生する。この鉛筆はそのロスを試験時間外に追い出すための作業だ、と考えている。

1時間あればもう少し勉強が先に進むだろう、という正論がある。私もそうは思うが、あいにくその1時間で勉強した範囲が試験に出る保障はない。この鉛筆のための1時間の投資は確実に結果が得られるのだ。だからこれは Hack。受験の王道ではない。しかし、
「試験前にはトイレに行っておきましょう」
「眠くなるぐらい満腹になるまでご飯を食べるのはやめておきましょう」
などというのと同じ、ノウハウの一部だ。