2008年8月24日

AとBの邂逅

ここまでは、各マシン毎の分類だった。ここからはマシンごとの特徴を見た上での分類が必要になる。要点としては図1のように分類する事になる。

 A only HIA only BORDERA only LOW
Aマシンのカウンター
B only HIBマシンのカウンター(A,B)=(HI,HI)(A,B)=(BORDER,HI)(A,B)=(LOW,HI)
B only BORDER(A,B)=(HI,BORDER)(A,B)=(BORDER,BORDER)(A,B)=(LOW,BORDER)
B only LOW(A,B)=(HI,LOW)(A,B)=(BORDER,LOW)(A,B)=(LOW,LOW)
図1. AとBの分類


まず最も判りやすいところから説明しよう。中央の紫色の3x3=9枡目は、AとBの両方で存在した(NaNによる除去を免れた)カウンターだ。A, B それぞれにおいて、どう分類されていたのか、に応じて3x3通りが存在する。

薄い黄色で塗られた3つの枡目、「A only xxxx」とあるのは『Aには存在したがBには存在しなかった』カウンターを現す。同様に「B only xxxx」とある水色の3つの升目は『Bには存在したが、Aには存在しなかった』カウンターを現す。

生き残ったカウンターは以上15個の升目のどこかに必ず入る。まずこの分類を行う。

さて、これらの升目の内、重要視するのは図2で示した6枡である。


 A only HIA only BORDERA only LOW
Aマシンのカウンター
B only HIBマシンのカウンター(A,B)=(HI,HI)(A,B)=(BORDER,HI)(A,B)=(LOW,HI)
B only BORDER(A,B)=(HI,BORDER)(A,B)=(BORDER,BORDER)(A,B)=(LOW,BORDER)
B only LOW(A,B)=(HI,LOW)(A,B)=(BORDER,LOW)(A,B)=(LOW,LOW)
図2. 重要視するポイント


症状はAでは発生しているが、Bでは発生していない。そして問題が生じているときにはプロセッサが忙しく働いている。ならば、「AのときはIdleと強い相関があり、Bの時にはIdleとの相関が弱い」所に探すべきネタがある。

Aにしか存在しないカウンターの内、相関がLOWのもの以外の2つは、当然検討対象にしなくてはいけない。これは判ると思う。逆にBにしか存在しないカウンターは無視して構わない。

A,Bともに存在したカウンターの内、Aにおいて相関がLOWだったものは、この場合検討対象から外してよい。

Bにおいて相関がHIだったものも、この場合検討から外してよいはずだ。AもHI,BもHIならそれは「いつでも相関が高いもの」…例えば、プロセッサ消費量の内の User の割合など…であることが考えられる。また、AがHIで、BがHIではないのでは明らかに今回探している対象から外れるのは自明だ。

残った6枡の内、A,Bともに BORDERなものは特別扱いが必要になる。BORDERにあるのは計測すると相関が高かったり高く無かったりしたものだ。つまり「AもBも、相関が高いんだか低いんだかよく判らん」ものだったりする。この場合、各カウンターの内容を調べて、個別に判断する必要が出る。しかし、逆に言うとここは手間がかかるところなので、それ以外の部分で何か見つかった場合は無視して構わない、ともいえる。

と言うわけで、残り5枡を最優先で調べるべし、と言うことになる。

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